組織の人材のスキル診断と能力開発をトータルにサポートします

サンプルケース

  • HOME »
  • サンプルケース

インバスケット演習 ONE plus FARM 小奈木マネージャーのケース

『ONE plus FARM』株式会社 (店名は社名と同じ/本社東京/資本金48億円/年度は、カ レンダー年(1月〜12月))は、20年前に1号店をオープンしたイタリア料理をメインにした ファミリーレストランです。開店当初から、イタリア料理をお手頃価格で提供するというコンセ プトが受けて順調に成長を遂げ、現在では東日本を中心に450店舗を直営店で展開しています。 この20年の間には、景気の波もあったのですが、業績的には振り返ってみれば全体を通して堅 実な経営を続けてきた、といってよいでしよう。しかしながらここへきて少々壁にぶつかっています。チェーンですから、店舗を増やせばその分全社的な売上は増えることになるのですが、店舗当たりの売上と利益が横ばいもしくは減少傾向にあるのです。

チェーン全体としては、これまでもカイゼンに積極的に取り組んできました。しかし、何か根 本的な検討が必要な時期にきているのかもしれません。これまでに取り組んできたカイゼンの中 には画期的な内容も含まれています。まず、店舗では火を使わない(熱は、電気で)、包丁を使わない、ということを“工場”と呼ばれる設備を設置することで実現しています。工場では、事務処理や事前調理を行い、できるだけ店舗のキッチンでの作業をしなくてもいいような状況をつくり出しています。メニューも80種類を超え、豊富な品ぞろえを誇っています。素材にもこだわり、無農薬や直接生産者からの仕入れなども積極的に行ってきています。また、店舗での作業を 標準化、簡素化、スピード化するために、様々な調理器具や道具なども新たに開発してきました。 結果として、コックの要らないレストラン、を実現しました。

創業者である冠木透 (かぶらぎとおる/55歳) 現会長のモットーは、はやっている店こそお 客様がおいしいと感じてくださっている店だ、というものです。したがって、会社のビジョンも シンプルで、お客様においしい料理をリーズナブルに、そのために尽くしていく、というものです。実際、冠木会長自身、お客様に喜んでいただくことを大切にしたい、という考えでこれまで経営に携わってきました。経営的にも、この考えが徹底しています。レストランの売上は、一番シンプルには、客数×客単価で計算することができますが、冠木会長は、とにかく来店客数をいかに増やすかが勝負だ、と常日頃言っています。まだまだ強気の経営を続ける意欲十分で、現在 の目標は全国および海外を含めて1、000店を目指しています。

しかしながら一方で、市場に目を向けると、外食産業全体はほぼ飽和状態になっていると言わ れています。ONE plus FARMでも、かつては店舗の商圏 (来店されるお客様の範囲) が広かったのですが、それが徐々に狭くなってきているという調査結果があります。そのような中でどう やってお客様来店数を増やしたらよいのか、このあたりに知恵の絞りどころがありそうです。また、こんなことも言われています。それは、高級レストランの料理というのは、基本的に凝った ものであり、料理人が腕を振るって意外な味、複雑に絡み合った味をつくり出しています。したがって、基本的には非日常的で濃い味付けになりがちな面があります。一方で、毎日食べること ができる味というのは基本的に素材を活かしたシンプルなものであるほうがよいと言われていま す。ONE plus FARMは、これまではお値打ち感で勝負してきましたが、味については、両者の 中間といった路線を歩んできています。

あなた (小奈木ふぶき (こなきふぶき)) は、ONE plus FARMに入社して、これまで数店舗の 店長を経験し、その後、3年前に店舗運営本部企画室 (店舗運営に関するアドバイスや店舗の運 営状況の分析などを担当) に配属され、アドバイザー (チームリーダー職) として日々忙しく仕事をしています。6月28日 (木) の朝も普段の日常通り早めに出社したところ、上司である杉 上 (すぎうえ)室長に呼び出され次のような話を聞かされました。『毎日忙しく過ごしていること と思うが、君に異動の話がある。急な発令で申し訳ないが、さっそく新たな任務に取り組んで欲 しい。具体的には、K県の新山手エリアのエリアマネージャーとしての仕事だ。君にとっては、 マネージャー職への昇格でもある。所属は、店舗運営本部東日本運営部となる。直属の上司は、 高山健太部長だ。別途、高山部長から連絡があると思うので、指示を受けてほしい。君が異動と なるのは私にとっても残念だが、よいチャンスでもあるし期待しているよ』と言い残すと、その 日の出張先へと急ぎ出かけていきました。

翌日の朝です。高山部長から連絡が入りました。『高山です。これからよろしく。君の前任とな る甲斐渉マネージャーは、実は中国語が堪能で、本人の希望もあり、中国への進出が急展開する 中、店舗運営の責任者として現地で勤務することになった。そこで、彼の担当していた新山手エ リアを引き継いでほしい。このエリアには、当社の店舗が5店舗ほどがあり、マーケット的には なかなかの激戦区である。そこで、君の手腕に期待し白羽の矢を立てた、というわけだ。ところ で、君も知っているかと思うが、エリアマネージャーは、基本的に1店舗については店長として 運営に当たることになっている。実は、新山手エリアの城南店の店長をしていた伊丹啓二君が、 当人のたっての希望とさらには彼の持つ食品加工に関する技術を活かすべきだろうとの会社の考 えから、加工工場に異動となった。そこで、君には城南店の店長として仕事をしつつ、他の4店 舗のマネジメントを行ってほしい。ところで現状、城南店は店長不在の状況となっている。おそ らく現場は混乱しているのではないかと思う。そこで、明日の30日 (土) の午前9時までに、 城南店のメンバーには最近の店舗の状況、相談事項などについて、新しい店長に伝えておきたい ことをメールにして送信するように言っておいた。それらの内容を読んで、本人に直接返事を出 すべき内容については、まだ面識もない状態だが、指示やアドバイスを行って欲しい。城南店の 詳しい状況などについては、甲斐君にメールにして君に連絡をしておくように指示しておいた。 もう一点は、店舗全般についてのカイゼン策を、送られてきたメール全体の内容からわかる範囲 でいいので検討してまとめ、それを私に送ってくれないだろうか。そう言えば話しながら思い出 したが、君は確か土曜日の夕刻日本を出発し、8日の午後帰国の予定で中国の上海へ出張だった かな? これは会長のお供と聞いている。向こうで甲斐君とも合流することになるだろう。とな ると、9日が着任日となるが、それでいいだろうか』とのことでした。矢継ぎ早の話ではありま したが、店舗運営の現場は3年ぶりですし、これは大変なことになったぞなどと思いながら話を 聞いていました。あなたはあれこれ考えながらも、9日が着任日となることを確認しました。そ の日は、企画室の懇親会があり、早めにオフィスを出たのですが、奇しくも自分自身の送別会と なりました。

さて、現在30日の朝9時です。あなたは、( ) 分後には、中国出張のために会社を出なくてはなりません。その間の時間を使って、高山部長から指示のあった2点の事項、○ 店舗ス タッフからの連絡、相談、店舗の状況についての情報について、必要な指示やアドバイスを本人 に直接行う (2) 店舗のカイゼンプランの素案を高山部長に提出する、にさっそく取り組もうと パソコンを立ち上げたところです。エリアマネージャーという仕事に、ちよっと身震いをする思 いも感じているところです。画面を見ると、それぞれのメンバーからバラバラにではありました が、あなた宛てにメールが既に入っていました。

これからの ( ) 分間、小奈木マネージャーとして、上記の2点に取り組んでください。 ただし、中国出張中は、業務上、店舗のメンバーや甲斐マネージャーはじめ本社の関係者と連絡 することは不可能になりますので、この点に留意して作業を進めてください。

注) 本ケースは、あくまで架空のものです。実際の企業とは何ら関係ありません

《案件サンプル》

 

案件NO. 4

発信者 : 中野浩 (理科系アルバイト社員)

日時 : 6月30日8:00 a m

宛て先: 小奈木マネージャー

件名 : ご連絡

中野です。これからよろしくお願いします。

ONEplus FARMでは、工場で事前に半調理してしまうために、店舗の中で食材を切る、加工 するといった工程が要らないようになっています。その他にもコストダウンのためのカイゼン活 動が、全社的に熱心に行われてきています。そういった工夫は、当然のことながら店舗にも求め られています。ところで、最近の様子を見ていますと、フロアの人たちの動きが自然とエリア限 定になっていて、他の人のエリアには無関心、キッチンの人 (といってもせいぜい1〜2名です が) も、自分たちが手待ち状態でフロアが忙しくても無関心といった状況が見受けられます。こ ういった点についても見直したほうがいいんじやないでしようか。

そういえば、キッチンで使っているコンベヤ式のオーブン、あれはスグレものですね。上の段 ではピザが焼け、下の段ではドリア、ハンバーグは流す回数を変える、一台で数台分の機能を短 時間にこなしていますものね。こういった道具やツールの開発も、カイゼンには必要なんですね。 火も、包丁も使わないので、キッチンは安全ですし、料理はだれでも同じものをつくれますから。 だから、料理の腕を振るいたくてこの会社に入ってくる人は、ちよっと向かないかもしれませんね。

カイゼンで思い出しました。成功例ばかりではなく反対の例もあると思うのです。その代表が、 疲れにくい靴です。疲れにくいからって会社から支給された靴を履くのは、何か工場で働いてい るみたいで、お客様サービスをする仕事には向かないように思います。ほかのメンバーからも苦 情が出ています。結局は自分の靴のほうが疲れないし、履きなれているし、早急にやめていただ けないでしようか? お願いします。

それから先ほど谷杉さんから聞いたのですが、清掃業者のフジメンテナンスサービスの作業日 は7月7日 (土) なんでしようか? 確かその日は、結婚式の2次会が入っていて夜は延長で貸 切営業するんじやなかったのでしようか?

以 上

PAGETOP
Copyright © 日本人材アセスメント協会 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.